板チョコの溝は割りやすくするためではなく、〇〇するためのだった!?

板チョコレートといえば、あの特徴的な溝の形が現在主流となっています。食べるときに溝に沿うことで簡単に割れるため、あの溝は割りやすくするためにあると思っている方も多いかもしれませんが、実はそうではないのです。

この記事では板チョコの溝の本当の理由を紹介します。

板チョコの溝は製造上の理由

板チョコレートの溝の正体とは主に2点あります。

早く、均一に冷やし固めるため

板チョコを作る際には、一般的に専用の型に液体のチョコを流し込んで冷やし固めますが、この時に溝があることにより型に接する表面積が増えることで早く冷やし固めることができます。

その理由として、固体化においては、液体中の分子が凝集して固体を形成するため、液体の温度が下がるにつれて凝集する分子が増え、液体の粘度が高くなります。そのため、液体が固体に変化するには一定時間が必要です。しかし、溝があることで表面積が増え、凝集する分子との接触が増えるため、液体中の分子がより迅速に凝集し、均一に固体化することができます。

ただし、溝があるだけで効率よく早く・均一に冷やし固めることができるわけでなく、生産工程上の効率化の1つとして溝を使う事が効率性を上げる1つの方法という位置づけです。

型から取り出しやすくするため

チョコレートを冷やし固めた後、溝があることで型から取り出しやすくなります。

その理由として、液体が固体化する際に、固体と型の間に微細な隙間ができることがあります。その隙間がある場合、固体は型に密着していないため、取り出しにくくなります。しかし、溝があることで、その隙間を埋めることができ、固体が型に密着するようになります。これにより、固体を型から取り出す際に引っ掛かりが少なくなり、スムーズに取り出すことができます。

ちなみに、海外の板チョコレートも同様の溝があるものが多いですが、理由としては上記と同様でした。

参考文献

Why is the slab of chocolate so thin and there are so many grooves on it? Merchant: It’s really not me

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