ペットボトル飲料の緑茶には「香料」が入っているケースがあります。その理由として製造過程での加熱殺菌等で風味が損なわれるケースがあり、それを補うためにお茶に香料を入れる場合があります。各メーカーによって技術力や考え方の違いで、香料を使うケース・使わないケースはあります。
今回は緑茶の香料についてと各社飲料での香料の使用・未使用について解説します。
目次
一般的な緑茶の製造過程
私たちが日頃コンビニで購入するペットボトルの緑茶の原料は茶畑から採取される茶葉からできています。その製造過程を紹介します。
茶摘（ちゃつみ）
茶畑から手摘みまたは機械を使って茶葉を採取します。茶葉の収穫方法によって品質や味わいに大きな影響を与えます。
手摘みの場合、収穫する茶葉を１つずつ手で摘む方法で、古くからの伝統的な方法です。茶葉を傷つけずに収穫できるため、茶葉の品質や味わいが高いとされます。
対して、機械摘みは、機械で茶葉を収穫する方法です。大量の茶葉を効率的に収穫できるため、一般的に広く使われています。しかし、機械で収穫するため、茶葉を傷つけたり、葉脈を切り落としたりすることがあるため、茶葉の品質が劣ることがあります。
蒸す・冷却
蒸す工程は、茶葉内の発酵を止め、酵素の働きによって起こる茶葉の酸化を防ぐために行われます。この工程は緑茶を作る上でも品質や味わいを決める重要な作業です。
その後冷却工程で水分を抜きながら茶葉を冷やしていきます。
揉む
この揉みの工程でお茶の水分をさらに飛ばしていきます。また揉みにより茶葉の細胞壁が壊れ、茶葉内部の成分が変化するため揉みの強さ・時間によって品質や味わいにも影響があります。
乾燥
上記揉み工程のあとは、茶葉を乾燥させます。
選別
茶葉以外の細かい茎・枝などを取り除きます
ここまでの工程でまずは茶葉ができます。
抽出
茶葉からお茶を抽出する工程です。
ろ過
ろ過の工程では、サイクロンによる遠心分離機でより重い固形物を取り除き、複数のろ過工程によって微粒子レベルで除去していきます。
調合
最終過程で緑茶原液を希釈したり、この過程でビタミンCや香料などを添加するケースもあります。
充填・ラベル付を経て製品へ
最終的に、空のペットボトル容器に緑茶が充填され、ラベルを貼り付けて製品となります。
＊メーカー各社の製造工程は様々であり、上記は一般的な緑茶飲料の製造過程の例です。
緑茶に香料が含まれているもの
緑茶にも「香料」が使われているものがあります、今回は一部を紹介します。
緑茶（国産）／香料、ビタミンＣ
飲むたび、香りまでおいしい緑茶で気持ちも体もすっきり
とれたて茶葉を丁寧に休ませることでわずかに発酵し、茶葉がもつ本来の香りが生まれます。
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2回立ちのぼる華やかな香りと2倍香る味わいが、すっきりとした緑茶の味わいを際立たせます。
最近少し話題となった緑茶飲料ですが、実は香料が入っています。しかし他の緑茶と比べて確かに緑茶の香りが経っており新鮮味のある味わいと感じました。
緑茶(国産)、茶抽出物(茶カテキン)/環状オリゴ糖、ビタミンC、香料
「かぶせ茶・深蒸し茶・刈り番茶」の三種の茶葉が織りなすうまみと香りを活かした、淹れたての瑞々しさが楽しめる贅沢な味わい
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ヘルシアの緑茶においてもこの商品は香料が入っていました。茶カテキンなど内臓脂肪を減らすのを助ける有効成分によって出る独特の苦みを香料を使うことで上手く中和するための用途で使っているのかもしれません（想像）
香料が入っていないお茶
近年は、香料を使わないメーカーが増えてきており代表的な無香料・無添加を謳っている伊藤園をはじめ、様々なメーカーで無香料の緑茶があります。
緑茶(日本)/ビタミンC
香り高く、まろやかで味わい深い緑茶飲料です。
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・1989年の誕生以来、30年以上長く愛されているお~いお茶。
・発売34年を迎えた「お~いお茶」ブランドが、
「最大の無糖緑茶飲料ブランド(最新年間売上)」世界一として
2018年~2021年に続き2022年もギネス世界記録TMに5年連続で認定されました。
緑茶（国産）、生茶葉抽出物（生茶葉（国産））／ビタミンＣ
摘みたて生茶葉のようなあまみ香りひろがるおいしさの「キリン 生茶」
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生ならではの生茶葉を育む環境への配慮が進化したペットボトル。ラベルも短くなり、現行品比較でプラスチック使用量約40%削減。
*生茶525ml/600ml・生茶ほうじ煎茶525ml/600ml合算
500mlよりもお得なお茶ペットボトル525ml。
ほうじ茶・デカフェ・ラベルレスのラインアップも。
緑茶(国産)、ビタミンC
綾鷹の「急須でいれたような緑茶の味わい」をより楽しめる525ml増量サイズ。
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にごりの旨みの本格的な味わいをお楽しみ下さい。
さいごに
主要メーカーのペットボトル飲料の緑茶には無香料のものが近年ではほとんどでした。ただ一部の商品では香料を使っているものもあります。香料を使うこと自体が悪なわけではなく、それぞれの商品の方針や製造過程の理由で入れているなど理由は様々です。
緑茶は特に香りが時間経過と共に劣化しやすいもので、それを補う意味でも香料をあえて使う事でまるで淹れたてのような緑茶の香りを楽しむこともできる反面、どうしても人工的な香りになる傾向があり好き嫌いが分かれる所だと思われます。