こんなに使われていた!身近な食品に潜む虫から作られたコチニール色素の正体とは?

コチニール色素は、古くから染料として使用されてきた天然由来の着色料であり、虫から抽出されることで作られます。現在では、多くの食品や飲料に使用されていることが知られています。ここでは、コチニール色素が代表的に使用されている食品を紹介します。

コチニール色素とは?

まずコチニール色素とは、天然着色料として資料される赤色の色素です。特にカイガラ虫の雌の体を乾燥させて、体内に蓄積されている色素化合物を水またはエタノールで抽出して色素としたものです。

コチニール色素が使われている代表的な食品

次にコチニール色素が使用される代表的な食品を紹介します。

清涼飲料水

イチゴやグレープなど赤色系の飲料水にはコチニール色素が入っている可能性があります。

最近は代替えとして、天然果実から抽出したクチナシ色素・リコピン色素などに原材料を変更されているメーカーさんも多くなってきましたが、今だコチニール色素を使っている飲料もあるので購入時には意識して見たほうがいいでしょう。

また、コチニール色素は虫由来だから生理的に気持ち悪いというだけでなく、アレルギー反応を引き起こす可能性もあるため注意すべきです。

*上記の飲料は筆者がたまたま適当にこの飲料水をピックアップしただけですので、コチニール色素が入っているかどうかは知りません。気になる方は各自でお確かめください。

お菓子

洋菓子や和菓子、お菓子全般にもコチニール色素が使用されています。例えば、いちご味の菓子やチョコレート、ゼリー、アイスクリーム、カップケーキなど、赤い色が必要な菓子にはコチニール色素がよく使用されています。

*上記のお菓子は筆者がたまたま近所のスーパーで見かけたお菓子をピックアップしただけですので、コチニール色素が入っているかどうかは知りません。気になる方は各自でお確かめください。

ソーセージなどの加工肉

ソーセージやベーコン、ハムなどの加工肉製品にもコチニール色素が使用されています。加工肉は、肉本来の色が暗めなため、見た目を良くするために染色されることがあります。

*上記のソーセージは筆者の冷蔵庫に入っているソーセージをピックアップしただけですので、コチニール色素が入っているかどうかは知りません。気になる方は各自でお確かめください。

ソース類など

ソース類にも、赤色やピンク色を出すためにコチニール色素が使用されています。例えば、トマトケチャップやバーベキューソース・パスタソースなどが代表的です。

*上記のパスタソースは筆者の今日の夕飯に使ったものをピックアップしただけですので、コチニール色素が入っているかどうかは知りません。気になる方は各自でお確かめください。

口紅

こちらは食品ではありませんが、化粧品などにもコチニール色素が使用されているケースがあります。化粧品の成分を見る方は多いと思いますが、口紅の成分をまじまじと見る方はそこまで多くないのではないでしょうか?購入時はチェックすることをお勧めします。

なぜ、わざわざ虫由来の色素を使っているのか

なぜわざわざ虫から抽出した色素を使うのでしょうか?

もともと日本で着色料として主に使われていたのは赤2・3号などの合成着色料が使用されていました。これら着色料は元々同じようないちごシロップやゼリー・菓子類に疲れれていたのですが発がん性や慢性毒性が認められ、海外では使用が禁止されました

そこで当時注目されていたのが天然由来の着色料でした。コチニール色素は天然由来の成分であるため、化学合成された合成着色料よりも安全性が高いことが挙げられます。また、赤い色合いを出すことができ、他の天然着色料に比べて色の出が良く、深みのある色調を出すことができます。

しかしながら、そのコチニール色素も先述した通りアレルギー反応を起こす可能性がある事が分かり消費者庁から注意喚起が出たことで注目され始め、併せて由来が虫の抽出液という事が分かり多くのメーカーは代替えの着色料に転換していったのです。

参考:消費者庁 – コチニール色素に関する注意喚起

以上、コチニール色素の解説のその使われている食品の紹介でした。もし今までこの色素の存在をしらなかった方は購入時に成分を見てその上で各自判断して購入していきましょう。

参考文献

wikipedia – コチニール色素

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