あなたの行動は95%が無意識に行われている

人間の行動は、意識的な意思決定によって行われると思われがちですが、実際には、ほとんどの行動は無意識的に行われています。ニューロンの働きや脳の構造に関する研究からも、このことが示唆されています。

ニューロンとは何か

ニューロンとは、脳細胞のことです。脳は、約860億個のニューロンから構成されています。これらのニューロンは、脳内の情報伝達を担当しています。一つのニューロンは、多数の他のニューロンと接続しており、情報をやり取りしています。このような脳内の情報伝達は、意識的に意思決定をする場合にも関与しますが、ほとんどは無意識に行われています。

赤信号で止まるのは、ほとんどが無意識

例えば、歩いているときに道路を横断するとき、人は赤信号で止まることが多いです。これは、脳が無意識に赤信号の情報を受け取り、自動的に身体を止めるためです。このように、危険な状況であれば、無意識に身体を守るための行動がとられることがあります。

このプロセスでは基本的に、あなたの意思の前に「赤信号は止まらなければならない」という幼少からの習慣や教育で神経回路が形成されているためです。

あなたは自分の意思により赤信号で止まるという決定をしたと思っているかもしれませんが、実はそのように脳が辻褄合わせをしているだけです。

環境や社会的な要因にも大きく影響される

子は親の背中を見て育つとはよく言われますが、脳科学的にも裏付けされています。

例えば、習慣的な行動や社会的な規範に基づく行動は、無意識に行われることが多く、意識的な意思決定は必要ありません。このような習慣的な行動は、脳内の神経回路が形成されることで、無意識的に行われるようになります。

また、社会的な環境や周囲の人々の行動にも影響されます。例えば、自分と同じような行動をする人を見ると、その行動を無意識に模倣することがあります。これは、ミラーニューロンという神経細胞が関与しています。ミラーニューロンは、他人の行動を観察することで、自分自身が同じ行動を行う際に必要な情報を脳に伝える役割を担っています。

参考文献

wikipedia – ミラーニューロン

wikipedia – ベンジャミン・リベット

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